第2章「屋上の君とお話」

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「癒ちゃん、あのね」 「ん?」 癒ちゃんはお弁当を食べる手を休め、私を見た。 「昨日の話のことなんだけど……」 「うん」 「私ね、あそこに行きたい理由があるの」 「理由?」 「うん。……あそこにね、先輩がいるんだ。放課後にその先輩とお話するのが楽しくて毎日屋上に行ってるの」 「…………」 「だから、屋上に行くことは止められない。誰にも見つからないようにするし、落ちないように気をつけるから、許してほしい」 癒ちゃんは何て言うかな。 反対されちゃうかな。 反対されたら――どうしよう。 私は拳をぎゅっと握りしめた。 やがて、癒ちゃんの口がゆっくりと開いた。
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