第3章「屋上の君が好き?」

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「帝先輩! こんにちは!」 いつもの場所にいつも通りに帝先輩が座っていた。 帝先輩は私に気づき、手を振る。 「こんにちは。友達と話せた?」  「はい! 許してくれました」 「そりゃ良かった」 帝先輩の隣に座ると私は、空を眺める帝先輩の横顔を見つめた。 たれ目で、鼻が高くて、色白くて、毛先にクセのあるクリーム色の髪。 初めて会った時から思ってたけど……。 「(格好良いよなぁ……)」 そんなことを思っていると、視線に気付いた帝先輩が私を見た。 「何? 顔に何か付いてる?」 微笑んでいる帝先輩を見ていると、胸がドキドキして、熱くなった。 「…………帝先輩」 「ん?」 恋って、どんな感じですか? 「……何でもないです」 聞くのが何だか恥ずかしくて、私は口をつぐんだ。
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