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「ねえ、癒ちゃん」
昼休み、私は癒ちゃんに聞いてみた。
「恋って何?」
昨日、帝先輩に聞けなかったこと。
癒ちゃんは一瞬止まって、それから腕を組んで考え始めた。
「昨日も言ったけど……その人に毎日会いたとか、話したいって思うことじゃない?」
「それだけ?」
「うーん……私もあまり恋なんてしたことないからなー」
2人で考えていると、誰かが近付いてきた。
「なになに? 恋バナ!?」
満面の笑みでやって来たのは、藤大牙(ふじ たいが)君。
いつも笑ってて明るい、クラスのムードメーカー。
「恋のことなら俺に任せなさい!」
「えー」
胸を張って仁王立ちをしている大牙君に、癒ちゃんは不満そうな声をあげた。
「藤って恋愛経験豊富だっけ?」
「豊富だぜ! 俺昔っからモテモテなんだから!」
「自分で言うのそれ」
2人のやり取りを見ていると、癒ちゃんと大牙君は結構仲が良いみたい。
「(知らなかったな)」
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