第3章「屋上の君が好き?」

5/5
前へ
/103ページ
次へ
「ねえねえ大牙君、聞きたいことがあるんだけど」 「おう! 何でも聞いて!」 「恋って何? どんな感じ?」 大牙君は答える。 「自分磨きできるものだな!」 「自分磨き?」 「おう! 好きな奴に振り向いてもらいたいから、恋してる奴は皆自分磨きするんだよ。イメチェンしてみたり、ダイエットしたり」 イメチェン……ダイエット…… 「あとはー、四六時中そいつのこと考えてたりとかだな。飯食ってる時も、風呂入ってる時も、寝る時もそいつの顔が頭に浮かぶんだよ」 語る大牙君を見て、癒ちゃんは寒そうな素振りを見せる。 「藤がそういうの言ってるの似合わない。寒いわ」 「えっ!」 癒ちゃんの一言に、大牙君は頬を赤くした。 「と、とにかく! 恋っつーのはそういうこと! 分かったか桜!」 「あ、うん。ありがと大牙君」 とは言ったものの、まだあまりわからなかった。
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加