第4章「屋上の君の秘密」

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結局帝先輩のことを好きか分からないまま時間は過ぎ、1週間が経った。 クラスでは10月末にある文化祭のために少しずつ準備が始まった。 私のクラス――1年4組は、猫カフェをやる。 猫カフェといっても、本物の猫がいるんじゃなくて店員が猫耳を着けて接客するカフェ。 「やっぱ店員は顔がいいやつだよな!」 「ウケ狙って男子もいれよーよ」 5時間目のホームルーム。 文化祭について話し合っていた。 店員を誰にするかで盛り上がっている生徒に、先生は手を叩いて話をやめるように合図した。 「役割決める前にメニュー決めるぞ! 何が良い?」 「コーヒーは絶対でしょ」 「カフェオレは? コーヒーに牛乳いれるだけだし」 「ココアココア!」 「オレンジジュースとかさっぱりしたのも入れよー」 「クッキーとかケーキも手作りでやろうよ!」 皆が言ったことを、クラス委員が次々と黒板に書いていく。 あっという間に黒板はメニュー候補でいっぱいになり、そこから多数決で決めることになった。
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