第4章「屋上の君の秘密」

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放課後、私は癒ちゃんと激安スーパーに来ていた。    「人違いじゃないの?」 癒ちゃんがコーヒー売り場を探しながら言う。 「乃々香が知らないだけで、似たような髪型の人なんていっぱいいるでしょ」 「そうかもしれないけど……あれは確かに帝先輩だったよ!」 「じゃあたまたま機嫌悪かったんじゃない?……あ、あった」 癒ちゃんはコーヒー売り場を見つけ、たくさん並ぶインスタントコーヒーの値段をチェックしていく。 私も手伝うためにここに来たけど……今はそれどころじゃない。 「機嫌悪かっただけならいいんだけど……」 でも、あんな目で見られるなんて、ショックだ。 隣で落ち込んでいる私を見て、癒ちゃんははぁ、とため息をついた。
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