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戸惑う私に構わず、先輩たちは話を続ける。
「あいつ本当やべぇよな。いっつも睨んでてさ」
「だよなー。近付いただけで殴られるし、あいついると場の雰囲気悪くなるし、何で先生は放っとくんだよ」
「あれ、お前知らないの? 1年の時に先生ボッコボコにしたから、怖くて逆らえないんだよ」
「え、マジ!?」
「噂で聞いただけだけど、マジっぽくね?」
「まぁとにかく、月城帝にはもう近付かない方いいぜ。何されるか分かんねぇからなー」
最後に先輩はそう言って、私の前からいなくなった。
「…………」
頭がついていかない。
睨む……? 殴る……?
そんなこと、帝先輩がするわけない。
するわけないのに…………。
「乃々香……?」
振り返ると、心配そうに私を見つめる癒ちゃんの姿があった。
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