第4章「屋上の君の秘密」

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夕暮れの帰り道。 私の頭の中は帝先輩のことでごちゃごちゃしていた。 「本当だと思う?」 沈黙の中、癒ちゃんが口を開いた。 「違う……」 違うよ。 私の知ってる帝先輩は人を睨んだり殴ったりなんかしない。 いつも笑ってて、優しい眼差しで、暖かい雰囲気を出してるのが帝先輩。 でも…………。 「まだ……私の知らない先輩がいる……」 「え?」 出会ってまだ一ヶ月も経ってないんだ。 まだ帝先輩のこと全部知るわけがない。 そのことがすごく悔しい。 帝先輩の全部を知らないということが――すごく悔しい。 「私、行ってくる!!」 私は呆然とする癒ちゃんを置いて、一目散にある場所へ向かった。
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