第5章「屋上の君の過去」

6/11
前へ
/103ページ
次へ
10分経っても、美愛は戻って来なかった。 「どこ行ったんだ?」 教えたトイレの場所に行ってみたが、美愛の姿はない。 「(まだ中にいるのか……?)」 確認したいけど、女子トイレになんて入れるわけない。 どうすればいいか迷っていると、丁度いい所に女子トイレに入ろうとする2人組の女子生徒を見つけた。 「あの……」 「あれ、帝君じゃん!」 「どしたの?」 運の良いことに、2人組は同級生の子だった。 「トイレに誰かいるか見てきてもらいたいんだけどいい? 妹がいるかもしれないんだ」 「おっけー」 その後、2人はすぐに俺の元へ戻ってきた。 「誰もいないよー」 「そっか。ありがとう」   トイレにはいない……。 ということは、一体どこへ行ってしまったんだろう。
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加