第4章

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「棗がちゃんと夏帆の面倒見てくれるみたい…。」 電話を切って、ホッとした顔を彼に向けた。 「そっか、俺達も自宅でゆっくりしよう。」 「まだ早い時間だしね。帰ったらワイン開けちゃおうか。」 「綾華、とりあえず…… 何も考えずに俺達の時間過ごそうな。 今度の休み、綾華のご両親に挨拶しにいこう。」 「え?」 車を路肩に停めると、私の方を見つめた。 「俺は、ちゃんと考えてる。 来年のお前の誕生日に結婚しよう。」 「尚……澄。」 彼の手が私の手に触れる。 ジャケットのポケットから小さな箱を取り出した彼は、私の手に…乗せた。 これは指輪。 エンゲージリング。 ハートの形になったダイアモンド。
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