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酔っ払い立ち眩みを起こした。
きっと私の姿は、隣に立つ彼の目にそう映っていたのかもしれない。
腕に力を込め、よろよろとしながらもその場に立ち上がる。
その様を見た彼は、胸を撫で下ろすかのように小さく溜め息を吐いた。
「良かった……!!
自分で立ち上がる事ができて安心しました。
下車した後もお気を付けて!」
そう彼が口にした直後、手を掛けていた転落防止柵が開いた。
地下鉄から降車してくる人の波に阻まれ、彼との距離が自然と開いていく。
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