偽装恋人契約

18/29
369人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
「ただいまぁ。」 狭い1DKの部屋。 ここで待っていてくれる人は誰もいない。 だけど、可愛い目をした1羽だけは、絶対に私を待っていてくれる。 「ピノ、いい子にしてた?」 同居するのは1羽のセキセイインコ。 薄青紫の羽をした彼は、今の私にとって唯一の家族。 ケージを開け放つと、彼は嬉しそうに部屋の中を飛び回る。 いつもと雰囲気の違う和装姿でも、彼は私を“ママ”だと認識してくれたようだ。
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!