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「ただいまぁ。」
狭い1DKの部屋。
ここで待っていてくれる人は誰もいない。
だけど、可愛い目をした1羽だけは、絶対に私を待っていてくれる。
「ピノ、いい子にしてた?」
同居するのは1羽のセキセイインコ。
薄青紫の羽をした彼は、今の私にとって唯一の家族。
ケージを開け放つと、彼は嬉しそうに部屋の中を飛び回る。
いつもと雰囲気の違う和装姿でも、彼は私を“ママ”だと認識してくれたようだ。
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