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いくら親子でも、やっていい事と悪い事がきっとあると思う。
「はっ……はぁっ……――――――」
日曜日の大通。
道行く人の視線は、きっと着飾った私の姿に注がれている。
慣れない履物ではとても走りにくく、地下鉄の駅へ逃げてくるまでに何度も転びそうになった。
騙されて着せられた着物は、素材もデザインも素晴らしい高価なもの。
しかし、振袖はもう着られない。
だけど留袖を着るにはバツが悪く、今着ているこの着物は、つい先日新調したばかりの訪問着だ。
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