第1章

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目覚ましがかからず親から叩き起こされ不機嫌だった私を癒してくれたのは、朝のニュースでゲストとして登場していた小坂君だった。 「「「『あ~ん!かっこいい~』」」」 人間3人と幽霊1人(?)が見事なハモり。 私の家族(女だけ)の小坂君ハマり度はおわかりいただけただろうか。 いい気分のまま登校。 しかし時間もギリギリなのでダッシュ。 大量の汗をかいたが間に合った。 汗を拭こうとした時先生から早く並びなさい、とニッコリ笑顔で言われた。 『遅く来たアンタが悪い。』 ハツちゃんにも叱られ、汗を拭く間も無く廊下へ並び一斉に体育館へ移動した。 「明日から夏休みです。夏休み中に事故が...」 校長の長い話を聞いて思い出す。 初めて視えた日もこんな時だった。 あれは始業式だったが校長の話が長いのにはかわりがない。 『校長ってどの学校でも話長いよね~諸注意とか毎年耳にタコできるくらい聞いてる。』 珍しくハツちゃんがまともなことを言った。 そんなハツちゃんは時々壇上で話している先生の後ろに行き1人でチューチュートレインをやりながら暇を潰している。 笑いそうになるから本当にやめてほしい。 私の学校は全学年で約840人いる。 もちろんこれだけいれば私にハツちゃんが憑いているように他にも憑かれている人が何十人かいる。 これもまた驚くことがあって憑かれている人はその幽霊と体調や性格が連動するらしく幽霊がゲッソリと痩せ細っていると本人も同じような容姿になる。 これを読んでいる読者の皆さんもクラスに1人、いつも体調悪そうな人いませんか? もしかしたらゲッソリとした顔の幽霊が憑いているのもしれませんよ。
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