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俺は今、退屈で死にそうだ。ベッドの上でゴロゴロする事くらいしか、する事がなかった。
~♪
その時、滅多に鳴らない俺の携帯が着信を知らせた。相手は幼馴染みだ。
「もしもしー?ちょっと買い取って欲しいモノがあるんだけどさー、ドア開けてくんない?」
窓から外を除くと、親が骨董屋を経営している幼馴染みがいた。こういう話の時、大抵アイツはいわく付きの物を売り付けてくる。いつもなら無視するが、今日は何と言っても退屈なのだ。俺はドアを開けに、階段を下りた。
「やーやーやー。今日は暇かね?」
そう言ってさっさと階段を上り、俺の部屋に転がり込む。
「あぁ。で、今日は何を持ってきた?」
部屋にストックしてあるチョコスナックを開けつつ、彼の荷物を見た。
「ラジカセ!」
俺が渡したチョコを頬張り、彼は持ってきた段ボール箱を渡してきた。
「有名な人がデザインしたらしい代物だからな。うちでは10万で売ってた。」
「で、売れないわけね。」
「うむ。で、500円でどうだ?」
「相変わらず破格だな。それでいいのか?」
「うん…モグ。それ見ればわかるけどモグモグ、実は」
「食べ終わってから話せ。」
「ウィッス。」
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