第1話 3日間の友達

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……コ、チラ…5729…クセイ………チキュ、ジン……オウト…セ…。 「……ザァーザァーうるせーよ寝かせろやボケェ!」 半分寝ぼけた状態で飛び起きた。時刻はもう22時を回っていた。俺は携帯で時間を確認しつつ、自分が起きた原因の音を探した。 「携帯はマナーにしてたから音出てねぇんだよな…。」 ふと目にとまったのは、机の上の、幼馴染みから買い取った壊れかけ(?)のラジカセだった。 ……コ、チラ………チキュ、ジン……オウト…セ…。 「なんだ、ちゃんと受信出来んのか。」 チャンネルをいじり、きちんと聞こえるように調節する。 コチラ、○☆×▽※\〒。 チキュウジン、オウトウセヨ。 「ほぉ、こりゃ何の番組だ?」 椅子に座ってラジカセを眺める。デザインは確かに凝ってるよなぁ。 アナタ ハ チキュウジン? このシルバーと木目調のデザインが、なんともオシャレに見える。 「このシンプルなデザイン、好きだなー。」 チキュウジン ムシ シナイデ クダサイ。 「……あ゛?」 さっきからなんなんだこの番組は。まるで俺に話しかけて……。 「……いやいや、話しかけてくるとか。有り得ないわ。」 ワタシ ○☆×▽※\〒 ト イイマス。 アナタ ハ?
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