16人が本棚に入れています
本棚に追加
この晴れの日に大きく肩を落としながら歩く少年…いや、美男子と言う形容詞が綺麗に当て嵌まるであろう彼の名は『木場 優輝(キバ ユウキ)』。
優輝には、周りにいる新入生のような笑顔は無い。
その横を歩く、こちらも美男子と呼ぶに相応しい可愛らしくも整った顔を持つ彼の名は『隈田 俊太郎(クマダ シュンタロウ)』。
何やら優輝を慰めているようだ。
「…ねぇ?優輝?元気だしなって?」
「………ん」
大きく肩を落とす優輝は、返事は返すものの、未だに俯いている。
「…ほら!サッカーだけが高校生活じゃ無いしさ?新しく別の事始めるとかさ?」
「………ん」
何を言っても同じ反応を返す優輝に、心配気な表情をする俊太郎。
そんな二人は、新入生で溢れ返る校舎へと消えて行った。
最初のコメントを投稿しよう!