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決意を新たに
シャチがまた着いてきてくれると約束をしてくれて
入学したそこで。
「杏!あれ……」
御剣先輩を見た時
本当に心臓が沸騰するかと、思った。
火の粉が
あっという間に引火する。
消えてしまった跡に
ちょっしたおが屑を撒いてくれたのは
また、シャチだった。
おが屑に引火した炎は瞬く間に
燃え上がり、熱く焦がす。
人の輪の中心にいるのは昔から変わってなくて
だけど、そのちょっとした雰囲気や
仕種や
アクションが、大人びていて
隣に寄り添う彼女は
先輩にボディタッチを繰り返す。
やっぱり去年までの先輩と比べてみると
まだまだ、子供っぽかったなぁと
ずっと目で追って
「杏、早く早く」
友達に呼ばれてやっと視線を前へ戻した。
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