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「杏」 「はい」 「しっかり、つかまってて」 御剣先輩の微笑みは 私の心臓を、いつかきっと止めちゃう…… ぐらいに威力がある破壊的なソレ。 ‘ブゥン’ 一度アクセルを吹かして緩やかに走り出す。 エンジンの振動が直に伝わってくるバイクに ちょっとだけ慣れたな、と感じていて だけど先輩にはなかなか慣れない自分に 苦笑いする。 バイクって 車と全然違う。 何もかもを身体全体で感じるんだ。 先輩と付き合わなかったら 絶対知らなかったちょっとしたカルチャーショック。 私がバイクに乗せて貰える事は 凄い事なんだって バレー部のみんなは言う。
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