5657人が本棚に入れています
本棚に追加
「杏」
「はい」
「しっかり、つかまってて」
御剣先輩の微笑みは
私の心臓を、いつかきっと止めちゃう……
ぐらいに威力がある破壊的なソレ。
‘ブゥン’
一度アクセルを吹かして緩やかに走り出す。
エンジンの振動が直に伝わってくるバイクに
ちょっとだけ慣れたな、と感じていて
だけど先輩にはなかなか慣れない自分に
苦笑いする。
バイクって
車と全然違う。
何もかもを身体全体で感じるんだ。
先輩と付き合わなかったら
絶対知らなかったちょっとしたカルチャーショック。
私がバイクに乗せて貰える事は
凄い事なんだって
バレー部のみんなは言う。
最初のコメントを投稿しよう!