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私が先輩の(ほぼ)追っかけをしていた中学時代よりも
高校に上がってから
また、その程度は深さを増していた。
先輩の進学した高校を突き止められなかった私。
だけど
運命と人生の交差点パート5が
私のこれからを大幅に変えた。
あのまま塾に通い続けた甲斐あってか
学区内でもレベルの高い公立高校に
進学する。
そこで
御剣先輩を見つけたのは、本当に偶然。
前とは違う大人びた容姿。
また、伸びたと思われる身長。
一層ガッチリと逞しくなった体躯。
そして
ちょっと今までとは雰囲気の異なるお友達、と
必ず隣にいる綺麗な、彼女。
右耳には
以前よりも小さな紫色に光るイヤホンがはめられていた。
中庭のベンチにいたグループの中に先輩を見かけた時
もう、諦めようとしていた燃え跡に
チリリと火の粉が舞った瞬間だった。
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