第二話 普通科精霊高等学校

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「ここだな。えーとCクラスだからあっち側かな………………あっ」  入って直後、俺の作戦は破綻する。なんと一学年生徒全員が下駄箱からゾロゾロと出てきた。全員不思議に俺を見ては校庭へと向かっていく。  終わった。  恐らく入学式を終えて、校庭でなにかしらをする流れなのだろう。生徒の中には担任らしき教員も混ざっていた。 「あ、勢刃」  蓮之介だ。てか、え、こいつ本当に短ラン着てるよキモっ。いやそれどころじゃない、こいつが来たってことはCクラスの担任も近くに。 「おや、雷坂君。もしかして彼が」  そりゃ居るよね。俺に残された選択肢はただ一つ。 「すいません寝坊しましたー!!」  素直に謝ることだ。 「そうですアーカード先生。こいつが勢刃っス」  アーカード先生と呼ばれるこの爽やか系イケメン教師が俺らの担任って訳か。ぱっと見ハタチ半ばぐらいだろうか。 「初日から遅刻してしまった勢刃君も心苦しいでしょう。ですが安心してください。今日は目を瞑りますので」  なっ、なんて仏のような担任なんだ。心が洗われるような笑顔で、ここまで優しくされると逆に申し訳なくなってきてしまう。
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