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何十年か前に、東京と呼ばれていたこの地で精霊の存在が立証された。
その頃、世界で最も力を有していた帝国アフトクラトリアは、精霊の研究のために関東大陸全土を権力と莫大な金で日本から手に入れる。それから数年、関東南部は一つの精霊都市へと生まれ変わり、東京都は全域学園の巨大学園都市へと変貌した。
そして現在、精霊はこの数十年間で人々に様々な発展をもたらす。特に世界の何処よりも精霊の研究が進んでいるこの地、精霊都市アニミズでは、文化や生活も教科書に記載されている昔とは比べものにならないほど発達した。
しかし、私の心を踊らしたものはそんな過去の歴史との比較などではない。
精霊という、いわゆる不思議な力は〝幻想地〟をこの世界の何処かに出現させたそうだ。だが今だかつて幻想地の存在は確認されず、人々は子供の夢見がちな物語だと揶揄する。
私は違う。それは決して都市伝説やおとぎ話などではない、必ずこの世界の何処かに姿を潜めている。
私は発見するまでこの夢を追い続けるだろう。この幻想地探検会の皆と共に。
幻想地探検会初代会長、荒御魂 隆盛
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