第1章

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かつてナオトとナオキも後継者としてこの玉座に着いたことがある。それから五年の月日が流れていた。 『王はこのために…』 『後継者の選出に出ておられたのでしょう』 ナオトとナオキは王の間を出た。すると今まで雲に覆われていた空から光り輝く太陽が姿を見せていた。 久しぶりに見た朝日はこの世界を明るく照らす。 『美しいな』 『ええ』 二人が見つめる地平線は光に満ちていた。 ナオキがその手の中の水晶を天に掲げる。それを見たナオトも同じように水晶を空に掲げた。 二人の水晶は太陽の光を反射し美しい輝きを放っていた。
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