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ショーキチが項垂れていると、部屋の扉が開いた。
『あれ?なんでナオトとショーキチもいんの?』
部屋に入って来たのはケイジだった。ケイジの言葉に引っかかったナオキがケイジに問いかける。
『ケイジ様、水晶に呼ばれたからお戻りになったのではないのですか?』
ケイジはナオキの言葉に不思議そうに首を傾げると荷物を床に下ろした。
『あ?そうそう聞いてくれよ!水晶って言えば、すげーことがあったんだって!』
荷物から手を離した途端、興奮したようにケイジが話し出した。
『火山の火口の近くで朝日を見てたら、いきなり光が飛んできて持ってた水晶ではじき返したんだよ!あれ、かなりのファインプレーだったぞ。でさ、太陽の光を当てたら水晶が青く光りだしたんだよ。やっぱ太陽の光ってスゲーな!』
堰を切ったように話すケイジを見つつ、三人は視線を交差させていた。ショーキチとナオトの視線がナオキに集まり、溜息をついたナオキはケイジに言った。
『ケイジ様、その光は水晶に向かって飛んできたんですよ』
『は?』
ケイジはこいつ何言ってんの?と言いたげな顔でナオキを見ていた。
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