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『タカヒロ様!』
『あれ、ショーキチいたの?』
『いるって!てか、気付いてたでしょ!』
ナオトはケイジに近づくと始まったよと言いたげな顔をする。そんなナオトにケイジも目で返事をする。
タカヒロがショーキチをからかうのが好きなのはみんなが知っている。と、言うよりショーキチはみんなからいじられる存在だ。バカな子ほど…と言う事だろうか。
『で、お前はどこ行ってたんだよ』
タカヒロがショーキチに聞くとショーキチは嬉しそうにニカっと笑った。
『オーストラリアで動物の赤ちゃんを抱っこしてきた!』
『子供か!』
ナオトに突っ込まれたショーキチは、しまったと言う顔をした。こう言われるのを心配していたと言うのに、ついつい口に出してしまうところがショーキチらしいと言うか…
『よしよし、嬉しかったんだよな』
タカヒロがショーキチの頭を撫でるとショーキチは言葉もなく項垂れた。そして追い打ちをかけるかのように
『お前、動物に威嚇されなかった?』
と言われ、はぁ…と大きなため息をついた。
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