第1章

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「放浪者」たちの留守を護るのはナオキの使命であり、他の者たちが使命を全うすることを見届けるのも彼の役目。 つまり、勝手に搭に戻ろうとするものを罰することを許されているのだ。 『では、罰を受けていただきますよ』 『はぁ?』 ナオトは不機嫌そうに目を細めた。 『罰ってなんだよ』 ナオキはクスッと笑ってナオトの顔を見つめる。 『そうですね』 含んだように笑うナオキに若干苛つきながらもナオトはナオキの言葉を待った。 『食事は一日二回』 『あぁ?』 ナオトの顔がさらに不機嫌な色を浮かべた。 『二回って…』 不機嫌な顔のまま言葉を漏らすナオトの表情が悲しそうなものに変わる。ナオキは笑いを堪えるように口許に手を当てた。 『笑い事じゃねーよ!』 ナオトの叫びを聞いてナオキは吹き出した。 『ナオト様、一週間だけですよ。それ以上は罰を受けていただきます』 ナオキの言葉を聞いてナオトは小さな声で、やったと呟いた。明るい顔になったナオトは 『サンキュ!』 そう言ってナオキに飛びつく。ナオキは背中にのしかかってくるナオトに優しい笑顔を向けた。
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