第6章

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『マジかよ』 ナオトは相好を崩しタカノリをじっと見つめるが、やはり首を傾げる。 二人の姿を見つめていたナオキの頭にふと声が浮かんだ。 「俺、ナオ兄たちの踊り好きだ!」 「だからナオ兄って呼んだら、俺かナオキか分かんねーだろーが!」 「大きいナオ兄とちっちゃいナオ兄!」 「ケンカ売ってんのか、あ?」 「ナオトさん、子供の言うことですから」 ナオキが思い出したその記憶の中の子供は、目の前にいるタカノリに間違いなかった。 ナオキはタカノリに歩み寄るとその肩を掴んだ。 『タカか?』 ナオキに言われてタカノリはポカンと口を開ける。そして彼はその瞳から大粒の涙を零した。 『ナオ兄…』 タカノリはナオキに抱きついて声を上げて泣き出した。そんなタカノリをナオキは優しく抱き締めると、タカノリの頭をぽんぽんと叩いてやった。
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