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暗い地平線を見つめていたナオトは眩い輝きに空を見上げた。その輝きはまるで太陽の光のように暖かくナオトの体を包む。
ナオトの視界に光の帯が飛び込んできた。その光は一直線にナオトに向かってくると、ナオトの体をすり抜けていった。
『今のは、まさか…』
ナオトはポケットに入っている水晶を取り出した。その手の中で水晶は青い光を放っている。
ナオトは走り去った光の帯をもう一度捉えようと目を向けるが、その姿はもうすでになくなっていた。
だが、今の光は…間違いない。ナオトは階段を駆け上がり王の間に飛び込んだ。
『ナオキ!』
玉座へと続く階段を駆け上がると、ナオキは五つの玉座の前に立っていた。
『これは…』
今までは半信半疑だったが、やはり間違いない。ナオキがナオトに視線を向ける。
『後継者が誕生するのか…』
ナオトの呟きにナオキは黙って頷いた。
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