第1章

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そしてシャーマンは今度はショーキチに目を向ける。ショーキチはそれに気づいて目を逸らそうとするが 『目を逸らすな』 シャーマンの威嚇するような声に口許をぶるぶると震わせた。 『お前は姉たちの言うがままに生きてきたせいで己を持っていない。長となればすべて己が決めねばならないのだ。そしてその決断に責任を持たなければならない。お前にそれができるのかい?』 シャーマンが視線を外すとショーキチは唇を噛みしめて俯くばかりだった。 『テツヤ』 シャーマンはテツヤに問いかけた。 『お前は肉食かい?草食かい?』 『え?』 シャーマンはテツヤからの答えを待つ。テツヤは少し間を空けたがそれに答えた。 『俺は肉食だよ』 『じゃあ木の実は肉だと言う事か?』 『な?』 シャーマンの言葉にテツヤは言葉を失った。 『テツヤ…』 黙り込んだテツヤをケンチが心配そうに見つめる中、シャーマンは言葉を続けた。 『お前は自分が他の動物の命を奪うことを嫌っているようだが、もしお前がちゃんと狩りをして肉を食っていたらお前の体はもっと逞しかっただろうね。傷ついた仲間をその翼で運べるほどに…』
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