第2章

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翌朝、彼らは日の出とともに旅に出た。見送りのためショーキチの三人の姉たちが来ていたが、彼女たちはなかなかショーキチから離れようとしなかった。 頬を撫でながら別れを惜しむ姉たちにショーキチが言った。 『ちゃんと帰ってくるから…』 『ショーキチ…』 『ネスミス、ショーキチを守ってやってね』 『テツヤ、ショーキチを頼みますよ』 『ケンチ、お願いね』 『俺にはなしかよ』 ケイジのぼやきに姉たちは一斉にケイジを睨みつけた。 『あなたはショーキチに関わらないで!』 『ショーキチがあなたみたいに野蛮になったら困るわ!』 『野蛮とか、お前らには言われたくねーよ!』 『なんですって!』 売り言葉に買い言葉でののしり合いが激しくなっていく。 『姉上!俺たちもう行くから!』 その言い合いを止めようとショーキチが割って入ると姉たちは優しく微笑んだ。 『姉君たち、ショーキチは俺が守るから…』 ネスミスがそう言うと彼女たちはやっとショーキチの手を離した。 『ネス、あなたを信じるわ』 『皆、無事に戻ってきて』 『気を付けてね』
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