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『お前、照れてんの?』
『ばっ!誰が照れてんだよ!』
テツヤに茶化されムキになって言い返すケイジ。その姿は彼らが初めて目にする姿かもしれない。
『しかし…あのシャーマンって何者なんだ?なんで俺らの事あんなによく知ってんの?』
『この世界に目となる下僕がいるって言ってたよね』
『つか、お前ら…あいつが何か分かんねーのか?』
ケイジの言葉にテツヤは目を見張った。
『何、お前分かんの?』
詰め寄るテツヤをあしらうように歩みを進めるケイジは一瞬立ち止まり振り返った。
『あいつは蛇の化身だよ。睨まれた時目を見たけど、本気でゾッとした』
ケイジはこの五人の中で一番度胸のある男。そのケイジが目を見ただけで体を竦ませたのだ。
『でも、俺が見た時のシャーマンの目はスゲー優しかったぜ』
テツヤが言うと
『俺、完璧威嚇されてたからな…マジ、食われるかと思ったし…』
ケイジはそう言って肩を落とした。
『ケイジがそこまで怯えるって…』
『あの人、すごい人なんだ…』
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