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真人は一瞬目を瞠り、おずおずと遊へと腕を伸ばす。
「何?触りたいの?」
遊は目を細めて面白そうに真人を見つめる。からかっているようで、真人の意図を汲み、真人の手を自分へと誘導する。
「うん、触りたい……俺、遊の身体好き」
真人は遊の胸板へと手を当て肌を撫でる。
自分にはないうっすらと筋肉の付いた逞しい体が格好良くて、羨ましい。見惚れてしまう。
「嬉しいこと言ってくれるね。さっきからさ。煽ってる?」意地悪そうな目つきで、遊が額を付き合わせて、顔を覗き込んでくる。
「……そうだって言ったら?」
睨むように遊を見返し、負けたくなくて真人は口で切り返す。
「ふっ……男だねぇ。煽られたら、頂くに決まってるだろ」遊は真人の頬を撫で、指先で唇をふにふにと弄る。
「俺は真人の唇が好きだよ。リンゴの様に赤くて甘くて、いつでも食べたくなる……」
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