第2章

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男同士でやる知識なんて、別に集めなくたっていつの間にか頭の中にあった。 この男は、それをいま実行しようとしている。 俺に。 「っやめろよ変態!!あんたホモなのかよ!?男とやるなんてありえねぇ!!」 バタバタと足を動かしてみても、腰の位置に馬乗りになられていては押し退けることは出来ない。 それでも何とか殴ってやろうと両手でその胸を叩いたけれど。 須藤さんの厚い胸板は少しも怯むことがなかった。 「俺がホモかって?答えはノーだ。だから、痛かったらごめんな?」 「ふっざけんな!!退けよ変態!!!」 暴れる両足を須藤さんの体が割って入り、その太い指が太股から付け根まで滑るように這う。 「ーーーーん、やだっ!」 ビクッと震える俺に、須藤さんがまた唇を寄せて来た。 「感度イイな、お前」 くすりと笑いながら、キスをして来る。 すぐに舌が絡められ、文句を言いたいのに言葉が出ない。 「っん、ぅ……んんっ!」 指がそこにあてがわれ、全身が一気に硬直した。 嘘、うそ!! マジで、嫌だ!! 絶対に嫌だ!!! 「んっ……っは、ぃや、やだ!!」 須藤さんの肩をぎゅっとつかむと、その目が妖しく揺らめいたように見えた。 「……怯える顔…………堪んねぇな」 「ーーーーっひ、あ!」 クッと指が押し込められ、その初めての感覚に全身の毛が逆立つようだった。
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