~そして1週間後~

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「もう勝利した気分でいるの? 甘く見てると足元をすくわれるよ?」 オセロが終わる頃には、時間はもっと減ってるのだから、別に大した事ではない。 「ふふ、圭介こそ。やめるなら、今だよ?」 そんな計算もあって、あたしは快くOKしたのだ。 「その言葉、そっくりそのまま返す」 それに、 たまにはあたしが圭介をこてんぱんに負かして優位に立ちたい。 …………と、思ってたんだけど。 自分の石がパタンパタンとひっくり返されて行く現状に、焦りがだんだん肩に積もって行く。 最初は白と黒の綺麗なコントラストだったオセロ台は今や、ほぼ、真っ黒。 そして、黒を操っているのは圭介。 もはやあたしは全然笑えない。 (つ、強い。異常に強すぎる。こんなはずじゃ……)
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