~そして1週間後~

4/26
前へ
/26ページ
次へ
「この日が来るのを待ってたよ、奥さん」 エコーが入った奥様キラーなボイスで、わざと耳元に囁いて。 風呂場という設定を最大限に生かし、早速甘い誘惑を仕掛けて来る圭介にちょっとドキっとした。 「ちょ…、何だか今の台詞、まるで今から不倫しようとしてる男の台詞みたいだよ……」 それを悟られないように、わざと茶化す。 「はは、よく考えたらそうだな。これからイケナイ事する手前みたいだ。何なら今日はこの後、イケメン年下男と危険な情事ごっこする? そういうプレイも楽しいかも?」 ……妄想、走らせすぎ。 「ちょっと! 自分だけ若くてイケメンの設定とか、ずうずうしい……」 首を後ろに傾げると、圭介はすかさずあたしの頬にキスを落とした。 手際の良さに全くぬかりない。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1238人が本棚に入れています
本棚に追加