記憶

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その日の晩。 "いかないで…ずっと一緒だよ…" " 約束したじゃん…" はぁ…夢か… 夢の内容が断片的なのだが、凄く大切な人を失う様な夢であった。 なんなんだ… (さくらが来てからおかしなことが起こるな…) そんなことを思いながら時計に目をやる。 「もう6時か…」 そう言って起きる準備をしていると、何やら外から声がしてきた。 「こんな時間になんだよ…」 と言いながら窓を開けると、ハッキリとその声が聞こえた。 "あの日、見せた、君の笑顔は 今日は、今日は、どこにもないの 当たり前の幸せでさえ 私の前で 消えてしまうの?" 歌だ…なんだろう。凄く引き込まれる歌声だ… しばらく目を瞑って歌声に耳をすませていた。 しばらくして歌はやんだ。わたしは誰が歌っていたのか気になって、周りをキョロキョロ見てみるが、誰が歌っていたのかはわからなかった。 癒される歌声。そして、どこか懐かしさを感じずにはいられなかった。 そう、この歌、どこかで聞いたことがある気がするのだ。 思い出せないけど、どこかで聞いたような気がするんだ。
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