第十六章 信とほたる
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「ほら」 「ありがとう」 手を差し出し、窓からもう一人が中に入るのを手伝う。 「一応閉めておくか」 「そうだね」 二人が入ると、一部が割れた窓をまた閉め、鍵をかける。 「ちょっと埃っぽいな。とりあえず、中行こう」 「うん」 そう言って、二人で建物の奥へと向かっていく。 信とほたる。 ここにいるのはその二人だけだった。
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