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いやいや、ナイナイ。 笑いながら言って、首を左右に振る。 「えー」 「だって、海治だよ?」 「えー」 「海治だって、そんなつもり無いし ……また、すぐ彼女出来るでしょ?」 「そうかなぁ……?海治さん、咲良の事」 「無いよ、あったら困る」 雄子のセリフを遮って あたしは、断言した。 あったら困るよ。 海治とはそういう関係になりたくない。 今の都合のイイままで良いんだ。 不意に ‘自分を粗末にすんなよ?’ 何故だか、志伸さんの言葉を思い出す。 自分の事は棚上げにして よく、あんな事が言えるもんだ。 あんな真面目くさった顔をして あたしに舐めさせて。 笑っちゃうよ、ねぇオニイチャン 腑に落ちない面持ちの雄子に 微笑みながら、お昼にしよう?と 促して やっとあたし達は席を立った。
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