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義兄に侵入を許して 行き着く先はやっぱり、 真っ黒な、闇。 身体はウネリ 視界はユガミ 「華」 名前を呼ばれて 更に、駆け上がる 「もっと……もっ」 「いーよ、いくらでも」 その先も ずっと先も 真っ暗なのに だけど、苦しさと平行した 明け透けな逸楽 何も 埋まらないのに 求めるのは、なんでっ この日 あたしの帰巣本能は 役に立たなかった。 深くまで耽(ふけ)った所為だろうか? 何かが少しずつ 狂い始めたから、だろうか。
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