1582人が本棚に入れています
本棚に追加
「……咲良……」
「ね、どうしたら、ゼロになるかなぁ」
マジマジと海治を見つめて
何時ものように、何かしらの答えを乞う。
「簡単だよ」
「え?」
「違う興味を植え付ければいいんだ」
「違う、興味?」
「そう」
首を傾げるあたしに対して
やっぱり柔らかく微笑む海治。
「咲良、俺と付き合って」
「え…………?」
海治の顔から笑顔が消えて
腕を取られたと思ったら
急に暗がりになる。
太陽の下で
施されるキスにしては
かなりのディープなモノで
つい、さっき
教室で交わしたモノとは
また違う熱さを感じる。
校舎と校舎の間
人通りも無い訳ではない、この場所で
海治はあたしを取り込んでしまった。
最初のコメントを投稿しよう!