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「そっか」 「うん、ごめんね せっかく手伝ってくれたのに…… あ、でも、誰が代筆したのかは言ってないから!」 雄子は、三神センセーがあたしを 疑っている事を知らない。 それに 三神センセーにはあの小講堂で 偶然に会って以来スレ違いさえも していなかった。 あの日 可笑しな感覚に囚(とら)われた あたし シタ後の虚無感を感じないどころか やけにハイな身体を鎮めるのに 夜中までかかった。 もう、十日以上も前の事なのに 思い出すと 火照り出す。 頭を軽く振って 「センセーに怒られなかった?」 雄子にありきたりなセリフを投げる。 「うん 気まずかったけど、分かりました って、受け取ってくれたよ」 「良かったじゃん」 とは、言ってみたものの。
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