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もう こんな時間だから 普通の病院の診療時間は過ぎている訳で でも着いた先が かくいうT大病院の救急外来。 マンションを出て 堂々と路駐された真っ黒のセダンに押し込められ 尋問をされながら その合間に電話を掛けていた 天敵腹黒三神 普段の大学で見掛ける所謂‘三神センセー’とは違う雰囲気と行動力に少し違和感を覚えた。 夜間診療受付で初診問診を済ませ 待つ事数分、驚きの早さで診察室に 呼ばれる。 首を傾げて 不信感を拭えないまま 診察室へ足を踏み入れた。 その後ろから 「悪いな、大森」 「いえ、三神さんお久しぶりです」 大森と呼ばれた 目の前の椅子に座った医師に 軽々しく挨拶をして 何故か、天敵腹黒三神も診察室に 入ってくる始末。 その、大森医師はあたしを一瞬 凝視して 「こちらへどうぞ」 そして マニュアル通りな問診を始めた。
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