20

7/7
前へ
/36ページ
次へ
暫しのブランク 見つめ合う二人。 「ああ、Miss咲良、いけません そんな瞳でワタシを直視シナイデクダサイ 動悸がシマス」 額に手を当て、首を振る。 「は?」 バーグ先生って、こんな感じのセンセイだっけ? 「貴女は本当に美しい、それは武器でもあり、逆に諸刃の剣デス」 も、モロハノツルギって…… ここまで日本語の詳細にたけているイギリス人って どんな修業をしてきたんだろうか…… 「しかも、今までに無い魅力も兼ね備えてしまって 才色兼備とは正に、まさしく、貴女の事デス」 な、なんで、二度、強調する? 最早、バーグ先生から飛び出す 素晴らしくも 驚くばかりの語学力の凄まじさに 魅了されてしまい、カウンセリングの域を随分飛び出してしまった感、否めない自分に 薄笑いが浮かんでくる。 「……貴女は周囲が放っておかない、存在デス 良くも、悪くも」 ピシリ、と言われたそのセリフ バーグ先生の顔から笑顔が消えた瞬間だった。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1878人が本棚に入れています
本棚に追加