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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 抱き上げてもいっこうに目覚める気配の無い華を部屋に連れ帰り、布団に下ろす 「何にも無い部屋も、寂しいもんだな」 華に使え、と言った部屋は 本当にガランとしていて 夕焼けに染まる外の影響で 薄紅に染色されている 横たわる彼女は、まるで童話に出てくる 姫のように 無防備な寝姿をオレに見せつけた 衝動が起立する 瞼の先の弛くしなった長い睫毛 スラリと通った鼻筋に続く 小ぶりだが、少し厚めの唇 首に巻かれたストールを解くと 露になる、紅く染まった首筋、その一点に もっと濃い紅 窪んだ喉元から、鎖骨のラインは 麗しく跳ね上がっていて これだけでも 掻き立てられて、止まない 左手の黒のリボンをスルリ、と抜き去る クッキリと浮かんだ 指の痕に、ピタリと指を這わせ そこに唇を寄せた 思わず 込み上げた、感情と それを上回る欲情が 性急な渇きをもたらす
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