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荷物を取りにゆきたいです、そう三神センセーに
告げて
許可が下りた今日。
「金曜は隔週で数理科のミーティングがあります
8時には私も部屋に伺えますので、待っていてください」
部屋の鍵を渡してもらって
久しぶりに、自分のマンションに帰ってきた。
三神センセーの高級なマンションに慣れてしまったせいか
自分の住処が、弱っちく感じる……
それでも、やっぱり自分の家は
自分の家で、部屋に入った途端に落ち着くのは
流石。
「久しぶりだ」
もうそろそろ、夏物を本格的に持ってゆかないといけない。
季節は空梅雨を挟んで、夏本番へ向かおうとしていた。
三神センセーが来るのは8時頃だと言っていたし
今、メールでも確認をしたところだった。
まぁ、まだ5時過ぎだし、余裕だろう
そう思って軽く掃除機をかける。
そんな時に
鳴り響く、ドアフォン。
『ピンポン』
一度きりのソレ。
カメラで確認したその姿に
少し、戸惑ってしまった。
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