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保険証は無かったが 前回のカルテと、診察券と 大森の口利きで すんなり受付を済ませ ほぼロスタイムなく華は看護師に付き添われ 処置室へと向かっていった そして、待つ事数分 診察室に入ったオレを待っていたのは さっきの電話で物凄く呆れた声を出していた 大森 では、なく 「なんだ、奏(カナデ)、お前かよ」 「お前、なんで日本にいんの?」 「変な事言うねぇ」 口角だけをクッと上げて笑ったのは それは、それは懐かしい悪友 「久しぶりだな、奏」 「ああ、元気そうだな吉川」 まさか、こんな所で会うとは いや、出来れば会いたくなかったか まあ、座れば? そう言った吉川はオレを促し そして、前回の診療記録を見ながら オレに呟いた
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