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身体の力を抜ききって 胸に頭を凭れさせ 互いの隙間を埋める彼女に対して もう、限界を感じた 薄い布だけで覆われた華の身体は 途方もなくオレを鼓舞(コブ)する 勢いづいて捲り上げたシャツ 右手にかけた膨らみを握り 華の柔らかさを堪能して 小さく揺れながらオレを見上げた彼女が こんなに、人生に翻弄されていて 嘆いて、悩んでいるであろう時に 無思慮だろうか 物凄く、可愛らしく見えた 「華」 名前を呼ぶと 忘れていたかのように、息を継ぐ 「……っ、ハァ」 その足りない酸素を もっと、足りなくしてやろうか 呼吸すらも翻弄するオレの存在に もっと、気付けばいい 微睡みの中でしか伝えられない気持ちより もっと深いところで味わえばいい 赤く色付いた唇の端に残る 紫の印を舐めて 「、んせっ」 華の理性を飛ばしにかかる 傷など、関係なく 唇を押し付け、舌を仕込んでうねらせた
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