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直に触り、まさぐるのは これが初めてだった 感度が良すぎる 掌に収まりそうで収まらないそこを 舌の表面の無数のデコボコがザラリ、ザラリと移動していく 無限の悦びを与える象徴の頂きに 強く吸い付き、溢れた房を揺らし続けた 完全に華を組み敷いて オレは身体を持ち上げる 白い肌に浮かび上がるヤツの残した 災いの、痕 ふぅ、と長く息を吐き出し 仕切り直しをしようと 再度、唇を合わせた 徐々に強まる興奮と欲求 その激しさは呼吸のバランスが示していた 息を継ぐよりも、吐き出す方が多くなり 別の刺激が欲しくて身体を揺する 弄び甲斐がある こんなに合いそうな全てを いつも いつも その寸前で手に入れる事が出来ないのは 何かの、呪いなんだろうか 嘲笑うように鳴り響いたサウンドが 猛る勢いに縛りをかけた ヤツしか、いない 「……さっきも鳴ってた、出ろよ」 吐き出したオレの声はもう、冷たく 彼女を見ずに、身体を起こして 彼女を振り返る事なく 部屋を出た
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