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華の隣に座り 彼女を見つめる 「三神センセー」 「何ですか」 ほどよくきいたクーラーの風が 二人のちょうど真上あたりを通っていて 室内は、この上なく快適だった 窓の外にはもうじき 熱い朱で、染まり始める気配を醸し出している 「ちょっとだけ、伺いたい事があります」 「……そうですか」 彼女が 視線をこっちに投げてしまった 「その前に、私からもイイですか?」 外される事の無い 彼女の色素の薄い瞳 まだ、緋に染まる前のソレ 不思議そうな顔をして、だけど頷いた彼女の方へ 身体を寄せた 椅子と椅子との距離は この狭い部屋ではゼロ 彼女の座る椅子をほぼ跨ぐように 脚を投げ出し 左手は彼女の椅子の背のへりに置き オレごと彼女に近付いた 「セン、セ」 動きのあるその唇に 舌を這わせる まるで動物が舐めるように だけど、ゆっくりと 華が、弛(タユ)んだのが分かった
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