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なされるがままに
舌での愛撫を受ける彼女は
目を閉じてしまう
「目、アケテ」
ペロリと左目を舐め
合わさった上下の間に舌を差し込み
目の表面にタッチする
緋色に染まった、瞳
少しだけ、顔を離して
微笑みながら
「宜しい」
彼女に口付けた
ただ掠めるだけのキス
柔らかくなぞり
緩やかに挟み
そして、時に食んで
触れられなかった時間を、埋める
合間に吐き出すのは
艶を帯び、色のついた短い溜め息
零れた吐息を舐め取り
彼女の唇を、唇だけを弄んだ
離れる間も引き付く
ぶれる事のない視軸
「話を、聞きましょうか」
恐ろしい程、情欲をそそる
その存在に
もう全てが、どうでもよく感じる
彼女を思うがままに抱いて、壊した男達が
こんなに、羨ましく感じた事は
一度もなかった
「三神センセー」
「はい」
「新明さんに会いました」
大方、予想の付く行動だったが
こんなにも早かった事に
少しだけ、驚いた
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